感想処。

ボキャ貧がエロゲの感想を書くだけのブログです。評価はAが普通です。

アオイトリ 感想

アオイトリ(Purple software)の感想です。

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公式サイト:アオイトリ|Purple software
発売日:2017年11月24日

 

①評価:A

以下、ネタバレを含みます。

 

②自分の攻略順・おすすめの攻略順

自分は、メアリー→理沙→小夜→あかり、という順番で攻略しました。
おすすめの攻略順は、メアリー・理沙→小夜→あかり、です。

③感想

・共通ルート

始まりの3日間は良い出来でした。
メアリーとの出会いから始まり、最初の3日間単体でそれなりに良い話として仕上がっていました。
その中で、主人公の血の効力や、電話の悪魔と救えなかった少女との関係性などの謎も残していて、この後どうなるのかが気になりました。最終的によく分かりませんでしたが…詳しくは最後に書きます。

その後のヒロイン達との出会いは良かったですが、演劇をする流れになるのは気に入りませんでした。
演劇のシナリオは基本つまらない上に先の展開が読めてしまうので、良くない手法だと思います。

 

・メアリー・ハーカー ルート

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先ほども書いた通り演劇のシナリオはあまり好みではないのですが、キャラ自体は可愛かったのでさほど退屈はしませんでした。
しかしシリアスな展開が、人外キャラにありがちな人外の本能を抑えられなくなるという話であり、解決方法も主人公が吸血鬼の性質を吸収して終わりという何とも盛り上がらない終わり方でした。
キャラは可愛いですが、それ以上はありませんでした。

 

・黒崎小夜 ルート

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この作品で一番気に入っているルートです。
イチャラブしながらキャラの魅力を出しつつ、主人公の能力を徐々に明かしながらも、良い話に仕上がっていました。
他のルートよりも、敵である電話の悪魔がしっかりと敵らしい行動をしていますし、そのおかげもあって主人公は悪魔に頼らず自分の力で問題に抗っていて良かったと思います。

 

・赤錆理沙 ルート

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内容以前に理沙というキャラクターを受け付けなかったです。
性知識もない頃の主人公をレイプしておいて、悪びれもせずむしろレイプしたことを覚えていてほしいとか言ってのけて、流石にありえないなと思いました。
ラストも悪魔に頼んで過去に飛ばしてもらうなどという他力本願で解決していて、まるで良い話だとは思えませんでした。

 

・海野あかり ルート

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ヒロインが打算から主人公に近づくという展開自体は悪くないです。
しかしその後の本当の恋愛へと移行していく心情描写が無いわけではないですが、少し弱かったと感じました。
他の点はTRUEの終わり方以外概ね不満無く楽しめました。それについては後述。
あかりが暴走して主人公を痛めつけたり他のヒロインを殺したりする展開は人によって好き嫌い分かれそうですが、あかりの特別な存在へ対する憧れや憎しみと、あかり本来の優しさが入り混じったものだと考えれば、まだ受け入れられました。

 

さて、これで全ルートの感想が終わりましたが、最終的に思ったことは雑な点が多いということです。
まず、主人公の能力が他人を幸福にする(≒他人の悪を吸収する)という能力であるのは、なかなか面白い設定だと思いましたが、最終的に何でも出来る万能能力になってしまっていて面白みに欠けてしまいました。
また、各ルートで何か問題が起こった際には主人公が何とかするというより電話の悪魔にお願いして解決していることが多く、せめて主人公の力で何とかして欲しかったです。
その電話の悪魔というよく分からない存在が、最後までよく分からない存在のまま終わってしまいましたし、過去に救えなかった少女に関する話も一切なかったです。
あかりTRUEルートについても、あかりが死んで終われば綺麗な終わり方だったのに、救世主の力を宿した子供にお願いして生還という、ご都合主義もびっくりな終わり方でもう何と言っていいのか分かりませんでした。

前作である『アマツツミ』と対になる作品だと言われていましたが、『アマツツミ』の方が遥かに綺麗な構成でした。
決して内容がつまらないわけではないのですが、何かと雑な点が見えてしまうのが残念でした。

④その他

メーカー側が『アマツツミ』とテーマ的に対になると謳っていたので期待していましたが、期待通りとはいきませんでした。
『アマツツミ』のテーマと言われるとすぐに「自己犠牲の是非」ということが思い浮かぶのですが、この作品のテーマと言われてもあまりパッとは出てきません。
正直比べる対象が良すぎて悪く見えているのかもしれませんが、どうしても前作とは比べてしまいますね。

だいぶ不満は書きましたが内容自体はそれなりに面白いので、評価はAとさせていただきます。

以上です。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。