さくら、もゆ。 -as the Night's, Reincarnation- 感想
さくら、もゆ。 -as the Night's, Reincarnation-(FAVORITE)の感想です。
公式サイト:さくら、もゆ。-as the Night's, Reincarnation-
発売日:2019年1月31日
①評価:S
以下、ネタバレを含みます。
②自分の攻略順・おすすめの攻略順
自分は、千和→姫織→ハル→クロ、という順番で攻略しました。
おすすめの攻略順は、千和→姫織→ハル→クロ、です。
ハルはクロルートの話に繋がるので3番目に攻略すべきです。
千和から攻略することには別にそこまで重要な意味はありませんが、千和ルートから攻略した方が理解しやすい点がいくつかあったので、特に拘りがなければ千和ルートからをおすすめします。
③感想
・杏藤千和 ルート
千和の父親が殺害されるあたりまではあまり面白くもなく展開が急で意味分からなかったですが、その後の千和の過去話からは面白かったです。
おじロリものとしてはかなり良い出来でした。千和、ソル、ナハトの三人全ての感情がしっかり描写されており感情移入し易かったです。
ただその3人の話がメインなので、どうしても主人公の印象が薄いです。ナハトに全部持っていかれました。
・夜月姫織 ルート
全体的に良い話で特にこれといった不満点はありませんでしたが、個人的に序盤の十夜の話がわりと良かったので、後半の姫織と母親周りの話が若干印象薄く感じました。
境遇としても十夜と姫織母の方が辛い境遇で、姫織よりもそちらの方が気になってしまいます。
ルート通して良い話が続いてはいるのですが、特にここが良かったという点があまり出てきません。
・柊ハル ルート
ハルが死んだあたりはプレイ中には意味が分からなかったですが、終えてみれば個別では一番出来が良かったと思います。
他の個別ルートとは違い主人公とハルが中心の話であり、それでいてヒロインを食わない程度に他の個別ルートよりもクロが話に関わってきており、内容も分かりやすくて面白かったです。
ハルが主人公の横でだけ見栄っ張りではない素の自分でいられるということと、未来の主人公の横でだけ自分の好きな自分でいられるということが繋がっていたりだとか、序盤の歌も微妙に話に出てきたりだとか、小さなところでも話が繋がっていて良かったです。
タイムリープしてきた主人公がさらにハルをタイムリープさせる展開も新鮮で面白かったです。
一点だけ気になったのは、過去と未来の行き来が可能な描写が無かったような気がすることです。千和ルートには明確に未来へ移動する描写があったので知ってはいましたが、このルートの内容はハルが未来から過去へ移動していなければ成立しないのに、そのような描写が無かった気がします。見逃してるだけで共通ルートかどこかにあったらすみません。
・クロ ルート
最後のルートなだけあって出来はかなり良かったです。
序盤はましろと大雅と主人公の話をしながら夜の王等の生まれる過程など、今までの話の背景が次々に明かされていっていて面白かったです。ただ時間の移動を何回もしていることと大雅が二人いることで結構ややこしく感じました。
途中まではあまりクロが話に絡んでこなかったですが、終盤はきちんと主人公とクロの話になっていて良かったです。
随所に過去の描写と繋がるような描写が見受けられて良かったです。そういう表現はかなり好きです。
ここまで良い話だとは思っていましたがあまり感動はできなかったのですが、素直に感動できる内容で良かったと思います。
最後に夢を叶えて生まれ変わったクロが滅茶苦茶可愛かったですし、幸せそうで良かったです。
最後に全体を通しての不満を一点だけ、魔法の代償は自分で決められないほうが良かったと思います。背負う代償を自分で定められるせいで、良い話であると頭で思っていても良い話"風"にしか感じられないことが多々ありました。
魔法に釣り合うだけの自分の大切なものが自動的に代償として定められる、とかで良かったのではないかと思います。
④その他
千和ルート序盤は正直退屈で、姫織ルートは姫織周りの話があまり印象的でなかったですが、それ以外の部分はかなり良い出来だったと思います。
個別ルートも結構力が入っていて、最後のルートだけ良いというわけではなかったのも好印象でした。
ただ、唐突な展開があってもそのワケが明かされるのがだいぶ先なことが多く、プレイ中は意味不明なことが多かったです。最後まで読めば分かりますけど、もう少し何かフォローあると良いかもとは思いました。
予想以上に楽しめたので、評価はSとさせていただきます。
以上です。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。